技術情報 - SKプロセスモニター

モニタリング技術

概略

接続機械が稼働を開始すると、SKプロセスモニターは接続機械のタクト信号からそれを認識してまず学習モードに入ります。 学習モードでは、通常のプロセスにおけるプロセス荷重の変動を調べ、その変動に即したプロセス荷重監視幅を設定します(エンベロップ監視幅)。

エンベロップカーブ設定後は監視モードに移行し、測定されたプロセス荷重がエンベロップ監視幅内がどうかを監視します。

高分解能エンベロップ監視法は、効果的で信頼性のあるプロセス監視手法として認められています。

エンベロップ監視

SKプロセスモニターは、学習モードで得られた通常の荷重プロファイルに上下のエンベロップ監視幅を設定します。SKプロセスモニターMandonic自動エンベロップは、現状の通常荷重ばらつきを考慮した最適な幅を設定します。監視幅が狭い時は、良好な生産が行われていることを示します。

高性能なCPUは、たとえ機械が2,000RMS以上で稼働してもモニターできる能力を持っています。
全てのSKプロセスモニターは、機械稼働速度の自動補正機能があり、ベルト駆動機械で起こりがちな速度変化時でも、機械停止させることなく監視が可能です。

エンベロップエラー

測定信号がエンベロップ監視幅外の場合は、直ちに機械を停止させます。

SKプロセスモニターは、アラームメッセージを表示し、オペレーターにどのようなエラーが発生したかを知らせます。

ピーク荷重監視

プロセスによっては、通常時でも非常に大きな荷重変動を起こす場合があります。その場合、エンベロップ監視は敏感すぎる場合があります。

そのような場合は、そのチャンネルをピーク荷重監視に変更することが出来ます。
測定信号のピーク値が調整可能な上下監視幅内かどうかを監視し、範囲外の場合は直ちに機械を停止させます。

トレンドモニタリング

プロセス荷重は長時間の生産稼働中に上下に変動する傾向があり、許容された範囲を逸脱する場合があります。
変化率が非常に小さい場合は、ダイナミックに監視するエンベロップではその変化を認識できません。

SKプロセスモニターでは、生産稼働中の荷重変化傾向を監視するトレンドモニタリング機能があります。
トレンドモニタリングでの上下監視範囲は容易に設定・有効化できます。

トレンドエラー

プロセス荷重がトレンド監視幅を超えれば、直ちに機械を停止させます。このエラーは、多くの場合金型や機械上の不具合に起因します。
SKプロセスモニターはアラームを表示し、オペレーターに何が起きたかを知らせます。

トレンドエラーは、初期設定から状況が大きく変わっていることを意味し、トレンドモニタリングは必要かつ有効な機能です。

Foxmatic

Foxmaticは、エンベロップ監視とは完全に独立したユニークな監視アルゴリズムです。

Foxmaticは、最新のパターン認識手法を活用して例えばネジヘッドのクラックを検知します。エラーの痕跡を認識し、発生個所を表示します。

Foxmaticはエンベロップ監視内に隠れた微小なエラーも検知できます。エラーが疑われる信号が数サイクル繰り返されると、機械は停止されます。あるいは、それらの部品を分離するためにソーティング信号を出して稼働を継続させることもできます。

SKQmaster

プロセス機械によっては、動作タクトタイムが変動することがあります(特にベルト駆動装置)。
機械タクト信号を近接センサーで取る場合、動作1サイクル内の変動は従来のプロセスモニターでは認識できず、各測定カーブが横ずれを起こしてしまいます。その結果、エンベロップ監視幅が広がるために工程不良検出能力が低下してしまいます。

SKプロセスモニターは、機械タクトタイム自動補正機能SKQmaster を有しており、エンベロップ監視幅を維持して工程不良検出能力低下をさせません。

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